オフィスグリーンの取り入れ方やメリット、費用相場

オフィス空間というのは、単なる「仕事をする場所」ではありません。従業員が1日の中でも多くの時間を過ごし、企業の文化や風土が育っていく場所でもあるため、ストレスフリーで快適に過ごすことができるのが理想的です。

では、どのようにして居心地のよいオフィス空間をつくることができるのでしょうか。最も手軽な方法のひとつが、オフィスグリーンの導入です。この記事では、オフィスをより豊かで心地よい空間に変えてくれるオフィスグリーンについて、取り入れ方やメリットなどを解説していきます。

オフィスグリーンとは?

オフィスグリーンは「オフィス緑化」と呼ばれることもあり、近年はストレスのない職場環境を実現するための方法のひとつとして、導入する企業が増えています。ここではまず、オフィスグリーンの定義や普及の流れなどについて、簡単におさらいしていきましょう。

オフィスグリーンの定義

オフィスグリーンは、デスク周りや会議室、共有スペースなど、従業員が働く環境に観葉植物などのグリーンアイテムを設置することです。「オフィス緑化」や「グリーンアメニティ」と呼ばれることもあり、主にその場所で働く人たちのストレス緩和を目的とされています。

オフィスグリーン普及の流れ

オフィスグリーンがいつ頃から日本に普及したのかは定かではありませんが、観葉植物の鉢植えをオフィスに置くことは、かなり前から取り入れている企業も多いのではないでしょうか。最近では、床に設置するだけでなく、壁や天井など様々な場所にグリーンを設置する「グリーンオフィス」も人気です。

その背景には、職場環境を改善することの大切さが多くの企業に浸透していることが影響しています。長時間労働やパワハラなどストレスに耐えながら仕事をする働き方は既に過去のもので、現在は居心地の良さやストレスフリーであることが、パフォーマンス向上や生産性の向上を実現する上でも欠かせないものであるという考え方が主流です。そのような時代の流れもあって、オフィスグリーンを導入する企業が増えています。

オフィスグリーンの取り入れ方

オフィスグリーンはただ設置すれば良いというわけではありません。その効果を高めるためにも、以下にご紹介するポイントをしっかりと押さえておきましょう。

オフィス内での配置のポイント

観葉植物を置く場所は、自然光が多く入る日当たりの良い場所やデスク周り、通路沿いなど、従業員が目にする場所が理想的でしょう。ただし、観葉植物の高さや大きさには注意が必要です。例えば、観葉植物が従業員同士の視界を遮ってしまいコミュニケーションが取りにくくなってしまったり、動線が妨げられたりしないように気をつけましょう。

オフィスの規模に合わせた取り入れ方

小規模なオフィスでは、デスクの上に置いても邪魔にならないような小さな植物から始めるのがおすすめです。規模の広いオフィスでは、鉢植えの観葉植物を床に置くだけでなく、壁一面が植物に覆われたリビングウォールや大型の観葉植物を設置する企業も増えています。オフィスの印象を大きく変えたいときには、このような大掛かりなオフィスグリーンを導入するのが効果的です。

オフィスの業種や業務内容に合わせた取り入れ方

オフィスグリーンを取り入れる際には、業種や業務内容によって最適な植物の種類や配置などが変わってきます。

例えば、プログラミングや研究開発などのように集中力が求められる業種では、静かな緑色の植物など落ち着いた色合いが好まれます。一方、対人サービスが多い接客や販売などの業種では、明るくて視覚的にも魅力のある花や植物などが適しているでしょう。オフィス全体を元気な印象にし、訪れた人を明るい気持ちにすることができるからです。また、デザインやマーケティングなどのように独創性が必要な業種では、変わった形の植物などを配置してはいかがでしょうか。個性的な環境をつくることで、独創的なアイデアが生まれやすくなるはずです。

オフィスグリーンのメリット

オフィスグリーンを取り入れることには、見た目の美しさ以外にも多くのメリットがあります。

社員の生産性向上

オフィスグリーンがある場合、ない場合と比べて集中力が上がったり、生産性が上がったりといった効果が得られたとする実験結果がいくつか公開されています。仕事に関する満足度が上がる例もあるようです。

ストレス軽減と職場環境の改善

また、観葉植物にはストレスを緩和する効果もあるといわれています。緑色は眼精疲労を軽減するとも言われていて、従業員が心身共にストレスフリーな状態で仕事に取り組むことができるなど、職場環境の改善にもつながるでしょう。

コミュニケーションの活性化

オフィスグリーンがあることで、植物に関する話題や、水やりに関するやり取りが生まれ、コミュニケーションの活性化につながるメリットがあります。上述のようにストレス軽減の効果も実現できていれば、職場の雰囲気もより良いものになるでしょう。

オフィスグリーンの費用相場

ここまではオフィスグリーンの取り入れ方やメリットについて詳しくご紹介しました。では、実際にオフィスグリーンを導入する場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。

オフィス緑化に必要な費用の内訳

オフィスグリーンをはじめるのに必要な費用は、観葉植物そのものの料金の他に、肥料や水などの維持するための費用、レンタルサービスを利用する場合にはレンタル費用、床以外の場所に設置する場合には設置費用がかかることもあります。

植物のレンタル費用の目安

オフィスグリーンの導入に魅力を感じてはいるものの、観葉植物の維持管理に自信がなく踏み出せないというケースは少なくありません。そのような場合におすすめなのが、植物をレンタルするという方法です。サービスの内容はレンタル会社ごとに異なりますが、植物のプロが世話をしてくれるフリーメンテナンスや、万が一枯れてしまったり元気がなくなったりしたときに新しいものと交換できるサービスを提供しているところもあります。

扱っている植物の種類も豊富なため、用途やニーズに応じて最適なものをコーディネートしてもらったり、定期的に違う植物に変えたりすることができるのも嬉しいポイントでしょう。レンタル費用の目安としては、大鉢で月額2000円〜3000円程度が一般的です。

観葉植物の価格相場

観葉植物の価格は、生花かフェイクグリーンか、どのくらいの大きさか、どのような種類にするかによっても異なります。例えばデスクに飾れるサイズのものであれば1,000円前後で購入可能ですし、背丈の高い大型のものは10,000円を超えるものもあります。

まとめ - オフィスグリーンの取り入れで働きやすい職場を

オフィスグリーンを上手に取り入れることで、働く人たちの生産性や健康、さらには社風など、さまざまな部分に良い影響を及ぼすことができます。導入コストや維持管理の手間を上回るほどのメリットが期待できますので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

なお、ACTUS for PROFESSIONALでは、オフィス環境のさまざまなお悩みの解決をお手伝いする「空間プロデュース」を行なっています。オフィスグリーンの導入をご検討の法人様も、ぜひお気軽にACTUS for PROFESSIONALまでご相談ください。